Press Release

名古屋大学が名古屋市営地下鉄で無線LAN位置推定利用の実証実験
〜ユビキタス社会における位置情報爆発への挑戦〜


 国立大学法人名古屋大学(所在地:名古屋市千種区、総長:平野眞一、以下名古屋大学)の大学院工学研究科電子情報システム専攻情報・通信工学分野コンピュータ工学講座ユビキタスシステム研究グループ(准教授 河口 信夫、以下河口グループ)では、無線LANを用いた位置情報システムの応用に関する実証実験を、名古屋市交通局(所在地:名古屋市中区)、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 忠男、以下NTTBP)、ヤフー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:井上 雅博、以下、Yahoo! JAPAN)、クウジット株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:末吉 隆彦、以下クウジット)の協力の下で実施します。

実証実験期間
   平成20年11月26日,27日、12月12日,13日(予定)
【実証実験場所】
   名古屋市営地下鉄各駅周辺

詳細説明

背景説明:
 地下鉄や地下街ではGPSが利用できないことが多いため、位置の取得を行うことが困難でした。しかし、無線LANを用いた位置推定技術を用いれば、安価に位置取得が可能です。名古屋市営地下鉄には、平成18年度末において全駅に無線LAN基地局が設置されています。本実験ではこの基地局を利用して、ユーザの位置を特定し、無線LAN位置推定の実用性と応用可能性の確認を行います。

実証実験内容:
 被験者には、無線LAN位置推定機能を持つ小型携帯端末(Apple iPod Touch)が渡され、課題が与えられます。課題は、目的や行先が示された上で、食事や用事などの付加的な課題も与えられます。被験者は地下鉄に乗り、端末上の様々な位置依存情報ソフトウェアを活用しながら、課題をこなします。
 小型携帯端末上には、名古屋市営地下鉄の構内図をはじめ、路線図、時刻表、周辺位置依存情報データベースなどが搭載され、現在の位置推定情報に基づいて適切な情報を提示します。また、友達探しのアプリケーションでは、無線LANを通じて地下鉄駅からチャットを楽しみながら、互いの位置を確認することができます。
 これらの実証実験結果は、ユーザの利用ログとして保存され、今後の位置依存情報活用を行うための基礎データとして活用されます。
 なお、本実験は文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「情報爆発時代に向けた新しいIT基盤技術の研究」(領域代表者:喜連川 優、東京大学・生産技術研究所・教授)の支援を受けています。

【無線LANを用いた位置推定技術について】
 すべての無線LAN基地局には、固有のID(BSSID)が登録されており、このIDと位置情報を結びつけることによって、簡単に位置推定が可能です。名古屋大学河口グループでは、この技術の普及を目的に無線LAN位置情報ポータルサイトLocky.jp(http://locky.jp)などを通じ、広域位置情報プラットフォームの構築を進めており、すでに50万を超える基地局情報の収集に成功しています。
 本実験は、本プラットフォームを屋内に展開するための実証実験になります。

【地下鉄・地下街の無線LANデータベースについて】
 本実験で利用する無線LANデータベースは、Locky.jp で収集されたデータに加え、平成19年度財団法人JKA補助事業として、 人工知能研究振興財団が実施した「ユビキタス環境のネットワーキング技術に関する調査等補助事業」に補助されて構築したものです。

*NTTBPは、名古屋市営地下鉄において公衆無線LANサービス向け基地局の運営や、ポータルサイト「Wi-Fine」の提供を行っており、本実験ではこの無線LAN基地局を利用しています。
*Yahoo! JAPANからは、名古屋市栄地下街、名古屋駅周辺の地下街の電子地図の提供を受けています。
クウジットからは、無線LAN位置推定技術(PlaceEngine)、および場所や空間 に連動した情報配信プラットフォーム(ロケーション・アンプ)に関する技術協力を受けています。

※「ロケーション・アンプ」は、クウジット株式会社の商標です。
※「PlaceEngine」は、クウジット株式会社の登録商標です。
※「PlaceEngine」は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発し、クウジット株式会社がライセンスを行っている技術です。

参考情報

【被験者が利用するアプリのスクリーンショット】(画像は開発中のものです)
ランチャー     路線図     NextTrain
NextTrain     構内図     地下街地図
iNavi ランチャー2 路線図 路線図